南大阪で欠陥住宅を建て替えるオッサンのブログ(along with 泉北ホーム)

建売の欠陥住宅に長年苦しんだ末、泉北ホームさんで建て替えます。その顛末です。

2.構造について-2

※前回に続いて、木造軸組構造での内容の違いについて説明をしております。

 

③壁

<営業トーク:ウチは外壁はサイディングで丈夫やで!>

 童話”3匹の子豚”では、子豚の兄弟がそれぞれ藁の家、木の家、煉瓦の家を建て、煉瓦の家を建てた長男がオオカミの難のを逃れて生き残るというお話でした。

 木造軸組工法で壁構造を調べた時に連想したのがこのお話です。童話の中でオオカミは藁の家では息を吹きかけ、木の家では体当たりと、建物に横からの攻撃を仕掛けていいます。木造軸組工法では横からの攻撃には弱いものがあるのです。

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 古くからの木造住宅のイメージを持つ私は、壁の中には藁、土、編んだ竹等が”詰まっている”と考えていました。

 しかし、調べていくとそのイメージは覆されました。耐震対策で筋交いを重視する会社や、単にコストダウン重視の建売住宅の会社が扱う物件では、サイディングという固い殻(15mm)の中にワタが入っているだけというケースがあるのです。

 具体的な壁の構造を建物内部から順番から示せば、次の通りです(ただし、全ての壁がこの通りでなく、筋交が入っているところもあります。)。

 <石膏ボード>+<断熱材(ワタ)>+<透湿防水シート>

  +<外壁材(サイディング)>

 極論すれば、バールやバットがあれば、簡単に壁を壊して建物に侵入できてしまいます。空手の達人であれば、素手で壁を破れるかもしれません。

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 あくまで素人としての感想ですが、少々心配になりました。耐震性能は確保していても、家としての堅牢さにかけるのではないかと。

 また、サッシの取り付けも木枠のみとなるので、見た目が壁面にサッシだけが宙に浮いた感じで、長期運用に耐えうるのか疑問に感じました  

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 あくまで私個人の主観ですが、壁には少なくとも全周に構造用合板が打ち付けてあり、外壁材も厚みのあるものであった方が良いのではと考えた次第です。つまり、

 <石膏ボード>+<断熱材(ワタ)>+<透湿防水シート>

  +<構造用合板>+<厚みのある外壁材(サイディング、パワーボード等)>

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 調べてみると、全周に構造用合板を打ち付けるという工法は、ローコスト系(タマホーム等)でも採用しています。これは2×4と同じく構造用合板で壁耐力を高めているとのことです。また、外断熱でパネル工法をとっているところも同様です。

 一方、名前の通っている会社や工法の中でも、そうでない会社もあります。例えば、ヤマヒサさんやヤマト住建さんでは全周ではなく、壁の強度を高める必要がある箇所のみ構造用合板を用いていました(シリーズにより異なる)。パナソニックビルダーグループのテクノストラクチャー工法では構造用合板を張り込みません(”くるみー”なは外断熱なので全周張り込み)。

 構造用合板を張り込むということは、内部結露のリスクが高まるという問題が出てきます。この点については次回以降でお話します。