南大阪で欠陥住宅を建て替えるオッサンのブログ(along with 泉北ホーム)

建売の欠陥住宅に長年苦しんだ末、泉北ホームさんで建て替えます。その顛末です。

窓に関するあれこれ-2

※前回に続いて窓に関する話題です。

(2)防火サッシの値上げ

LA型が廃番へ

 前回は出窓の再検討についてお話をしました。その時に設計担当殿から伺った話では各メーカともLA型出窓が夏頃に廃番予定だそうです。

 気になって色々と調べてみると、出窓だけに限らずサッシの種類が絞り込まれる事態が進んでいることや、防火サッシの大幅値上げが予定されていることが分かりました。その背景について、少し過去にさかのぼりご説明いたします。

 なお、あくまで素人説明なので、詳しくは次のブログをご覧ください。

http://nakazato.exblog.jp/20122640/

http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-2211.html 

 

防火性能粉飾問題

 ことの発端は、約2年前に大手サッシメーカの防火サッシが性能を確保出来ていないという事実が次々と発覚したことによります(最初、一条工務店が社内テストで発見し、次々と他のメーカに飛び火)。大手サッシメーカがサッシの防火性能や断熱性能をごまかしていた訳です。

 その根本原因は書面ベースの杜撰な性能認定制度(通則認定)を国が採用していたことにあります。ことが重大になりましたので、国はメーカ各社に2年の執行猶予期間を設けて、商品単位で労力・コストがかかる耐火テストを行うように指導しました(個別認定)。

 消費者にとっては個別認定を受けることで商品の性能が向上することは良いことです。しかし、メーカ側はこれにより発生するコストを商品価格に上乗せすることとし、夏以降に大幅な値上げを行うそうです(戸建一軒につき100万円UPとも)。また、商品ラインの絞り込みも予定しているとのことです。

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ひとごとではない

 「防火サッシなんて自分には関係ない」とお考えの向きもあるかと思います。確かに、準防火地域にお住まいので家を建てる方が対象となりますが、3.11以降は多くの自治体がハザードマップを見直しをすすめ、準防火地域は拡大する傾向にあり、ご自分の住んでいる地域が指定される可能性もあるのです。例えば、堺市では昨年末に大幅な指定拡大を行っています。

http://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/keikakunitsuite/sonota/junboka/index.html

 また、防火サッシが大幅値上げや商品ラインの絞り込みは、防火仕様でない商品も影響を受けるでしょう。円安による原材料費、電力会社の電気代値上げなども背景となり、サッシメーカは防火仕様以外の商品の値上も考えているでしょうし、採算性の悪い商品ラインを廃止するでしょう。一方で商品の防火性能自体は底上げされる可能性もあります。

 住宅メーカ各社も、防火サッシの値上げのため、夏以降に仕方なく価格の値上げを検討しているとも聞きます。防火性能があがることは良いとは思うのですが、サッシメーカや行政の失態を消費者に押しつけた形となり、とても嫌なお話です。