サイディング工事-2
風光は施工が大変
タイトルの通りサイディング工事は大変だったらしく、毎日遅くまで外装業者の職人さんが作業されておりました。それでも、予定の工程より長くかかっている様子です。これはニチハさんののサイディングの特徴によるのかもしれません。その特徴ですが、
①硬い
ニチハさんは日本で初めて防火外壁材を開発するなど、窯業サイディングのリーダー的存在で、商品の材料や品質に強いこだわりがあるそうです。サイディングの断面を見て頂くと分かりますが、ニチハ製のものはギッシリと詰まった感じで、茶色い粒が見えます(写真を取り忘れたので、余所のサイトからの引用です)。
茶色い粒とは木材のチップであるとのことです。基材が”木質系繊維混入セメントけい酸カルシウム板”と呼ばれている所以です。一方、KMEW製のものは”パルプ繊維混入セメントけい酸カルシウム板”という基材であり、基材を構成する繊維素材が異なるのです。
このためやたら硬いらしく、サイディングをカットするのが大変で一軒分を加工するのに、何度かカッターの刃の交換が必要という話も聞いたことがあります。
②重い
ニチハ製サイディングはやたら重いため、貼る作業も大変だそうです。そんなに重いのかと思って調べてみても重さを記載した資料がありません。そこで、風光1枚分での重さを比重から推定してみました。
風光1枚分 容積:21mm×455mm×3030mm
×比重:1.08
×凹凸による推定修正率(0.9)=28.kgぐらい
一方、KMEW製(ネオロック・光セラ18)はカタログからすると1枚が21kgなので、確かに風光は重い!。たった2人の職人さんで作業をされていましたが、大変だったと思います。
でも風光が良い
硬くて重いという特徴を説明しましたが、ニチハさんを悪く言っていると思われると困ります。「硬くて重い分だけ、その分頑丈である」と個人的には考えています。感覚的にパルプ素材よりは木のチップの方が丈夫そうですし、耐火等級も最高の4ですしね。そう考えなかったら、自分の家に貼りません。
確かに軽い外装材の方が地震対策としては良いらしいですが、それでも下図の通りモルタルと比べればかなり軽いので、大した差にはならないでしょう。
あくまで推定ですが、風光の場合は外壁の重さは約4.1tぐらいで、KMEW製と差は1t程度と思われます。重いとよく言われるALC(パワーボード)と比べると同程度か、ALCの塗装分を加味するとやや軽いと推定されます。
さて、前置きはこれぐらいにして、施工のお話に戻します。本日現場を見学しに行くと、9割以上完了しておりました。
予想した通りかなり重厚感のある外壁に仕上がっています。厚みがあって重い分だけ、確かに見た目の効果がありますね。
サイディングは結構傷つきやすく、硬いものがあたると直ぐに塗装が剥げて基材のグレーが見えてしまうので、専用の補修材による補修が必要です。心配になって外壁を一通り眺めましたが、綺麗に仕上げて頂いておりました。大変な作業をしていただけた外装業者の職人さんと、適切にチェックして頂けた泉北ホームの監督殿に感謝です。