南大阪で欠陥住宅を建て替えるオッサンのブログ(along with 泉北ホーム)

建売の欠陥住宅に長年苦しんだ末、泉北ホームさんで建て替えます。その顛末です。

仲介物件のリスク-2

仲介業者選びの失敗

 さて、私が選択を誤った仲介業者ですが、南海不動住販㈱という名前の会社です。大手私鉄と同じ名前で、グループ会社と連想させるような新聞折り込み広告を頻繁に出しておりましたが、実は無関係の企業でありました。過去形でお話しているのは、この会社も既に倒産しているためです。

 私は大手私鉄のグループ企業と思い込み、その分信用が置けるのではないかを思って仲介をお願いしました。しかし、物件の話が進んだ段階でグループ企業でないことに気がつきました。

 気づいたきっかけは、念のために大阪府建築振興課で南海不動住販㈱の登録内容や行政処分履歴を調べたことによります(以前、建設会社の信用調査について説明を致しましたが、仲介業者についても処分履歴等の確認が可能です。)。調査の結果、困ったことに、南海不動住販㈱は行政処分を受けている問題企業でした。重要事項説明も満足に行わずに無茶な仲介を行っていた様子です。

 本来、気づいた際に止めておけばよかったのですが、営業担当であった北野田支店長が人の好さそうな方だったので、そのまま話を進めてしまったのでした。

 

バックマージンの存在

 仲介業者では仲介手数料が決められている訳ですが、これだけが収入ではなく、様々な手数料収入が存在します。引っ越し、リフォーム、インターネット回線などを斡旋することにより、斡旋先の業者から手数料を頂ける訳です。

 この手の話だけならいいのですが、問題物件だったり、売主の都合で早期処分が必要な場合、業者間で成功報酬(バックマージン)が払われているように見受けられました。その根拠ですが、仲介業者事務所を訪問時、FAXにそれらしき内容が記載されているのを偶然見てしまったのです(当方の物件ではなかったのですが・・・)。

 当方の物件について支店長が熱心に薦め、他に引き合いがある等の話を作って煽ってきたのですが、バックマージンが目当てだった様子です。人の好さそうな支店長の口車にまんまと乗ってしまいました。まあ、私がアホだった訳です。

 なお、その支店長は「会社を通じて紹介すると手数料が発生するので、もったないですよ。」と、親切そうにリフォーム業者まで紹介してくれました。しかし、今から考えれば、個人的に業者からバックマージンをもらっていたのでしょうね。

 

問題企業の典型的行動

 引っ越し後に、いくつかの不具合(配管づまり等)が判明しました。しかし、支店長に連絡をしてもろくに対応をしていただけません。そして、しばらくしてから支店長が退職してしまいました。

 当の支店長は以前から独立を計画していたらしく、河岸を変えるには良い頃合ということだったのでしょう(現在は堺市内で開業されていいます)。

 南海不動住販㈱の後任営業と交渉しましたが知らぬ存ぜぬで、まともに対応して頂けませんでした(後任営業殿曰くは「中古物件は瑕疵があるのが当たり前や!」とのこと)。この手の会社の典型的対応はトカゲの尻尾切りで、窓口対応をする者を外してしまえば終わりです。問題企業を選んでしまった時点で既に失敗していたのです。

 住んでみてから不同沈下などの大きな瑕疵が次々と出てきました。しかし、仲介業者のバックアップはなく(一方、売主側の仲介業者はしっかりしていた)、個人として解決せざるを得ません。こうなると紛争解決の方法が訴訟などしかなく、双方の家庭への影響が大きくなるため、あきらめざるを得ませんでした。

 

仲介業者を選び方

 大阪府のHPに「宅地建物取引業者の選び方」というページがあるので、こちらが参考になります。

 https://www.pref.osaka.jp/kenshin/chotto_anshin/erabikata.html

 私の教訓としては、営業担当の”人”だけをみるのでなく、”会社”をよく見ることが重要だということです(建設業者選びでは、この教訓を生かすようにしました。)。行政処分を受けるような会社は避けることをお勧めします。

 なお、一言で仲介業者と言っても、収益構造に違いがあります。仲介以外に他の事業を組み合わせている会社も多いためです。不動産管理や自社物件の賃貸も行っている会社は継続的な収入があるので事業継続が比較的容易になり、地元の信用についても敏感になるでしょう。町の不動産屋さんで古くから営業している所は、このパターンが多いとも聞きます。

 一方、収入を仲介や建売販売のみに依存している場合、成約しなければ収益が上がりません。この場合、営業マンは多少無理をしてで成約に結び付けようという行動を採りがちになります。

 こういった観点で、仲介業者を眺めてみるのも良いかと思います。どうぞ、私の様な失敗をしない様にしてください。