南大阪で欠陥住宅を建て替えるオッサンのブログ(along with 泉北ホーム)

建売の欠陥住宅に長年苦しんだ末、泉北ホームさんで建て替えます。その顛末です。

地盤改良工事-1

裂ける家と弱い地盤

 私の家(昔)は不同沈下をしており、それも中央は沈下せずに南北に5~10cmも沈むという状態。外壁に樹脂塗装をしていても裂け目が出ており、内側も石膏ボードに裂け目が多数でておりました。

 そのうち、裂け目がひどくなり、”シルバニアファミリー”のドールハウスの様に、真ん中で”バコッ”と割れるんじゃないかと心配していたぐらいでした。但し、横割れでなくて縦割れですが・・。

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 さて、不同沈下の原因は軟弱地盤であることは、大分前に調査してわかっておりました。少しばかり、昔話をさせてください。

 

酷い調査報告書

 不同沈下は購入当初は気づかない程度だったのですが、段々と酷くなってきたので、13年前に”自称・欠陥住宅対策を専門とする建築士”の方に相談しました。

 ”自称~”というトゲのある表現となったのは次の理由です。この方とは公共施設の無料欠陥住宅相談会でお会いしました。こちらの相談に対し、快く「調べてあげる」と言って頂きました。しかし、頼みもしないのに地盤調査業者を手配し、その後、酷い調査報告書高額な請求書を突きつけてきたのでした。

 弱り目に祟り目。苦しんでいる人に親切そうに近づき、利用しようとする人間は世の中には沢山いるものですから、ご注意ください。こちらも相手が善意と思い込み、事前に見積をよこせとも言わない甘ちゃんだったのです。まあ、これも社会勉強です。ただ、ミナミの人間ですから、キッチリ値切りました(笑)。

 さて、酷い調査報告書としたのは、調査方法が適当な割には、当方にとって厳しい内容だったのからです。要点を述べれば

①スウェーデンサウンディング方式を行った結果、地盤が弱くてそのまま2階建て

 を建てるにはかない。このため、不同沈下している。

②公庫基準で建てられている筈であるが、布基礎のフーチング幅などから多分

 公庫基準を満たしておらず。それどころか、施工がいい加減な欠陥住宅である。

③施工がいい加減なので、ジャッキアップ等の修理はリスクが高い。

 つまり、高い調査費を払って、「お前は修理不可能なダメな家に住んでいる」と引導を渡されたのでした。本当に酷いお話です。

 

性弱説で考える

 それまでは、公庫を使っていたし、住宅性能保証制度にも加入していたので、地盤が悪くても建物は大丈夫と思っていたのです。なにしろ公的な制度で、現場検査があるので安心とのことでしたから。しかし、実態はロクな検査していないお役所仕事が見えてきました。

 稲盛和夫氏の「人間とは弱いものである」という「性弱説」があります。この考えでは、人間というのは出来心で悪いことをしてしまうので、管理する側はそんな心がもたげぬ様に、牽制策や防止策を施すのが親切というものだとの考えです。

 昔の建設業界では性善説に立って制度が出来ていたのだと思います。しかし、”現場”という生き物を扱う世界では、”悪意”とは考えたくはありませんが、楽な方に流されて手を抜いてしまうという弱さが内在しています。よって、本来、国は性弱説に立って制度設計しないといけなかったのでしょう。

 ”多額のローンと欠陥住宅を抱える”というとてつもなく高い授業料を払って、私が学んだ教訓の一つです。