南大阪で欠陥住宅を建て替えるオッサンのブログ(along with 泉北ホーム)

建売の欠陥住宅に長年苦しんだ末、泉北ホームさんで建て替えます。その顛末です。

4.屋根について-5

(3)屋根の形状について

 5回に渡った屋根のお話も今回が最後です。”屋根の形状の問題”というタイトルにしておりますが、要は「軒の出が深い家がいいんじゃないでしょうか」ということです。例えば、軒の出が深いと外壁の雨の当たり具合に違いが出ます。

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 ADS堀先生のブログによれば、軒の出が60cmある建物では、地面から1mで、年間50時間程度外壁に雨がかかり(A点)、軒の出が15cmの場合は地面から3m以下の部分が延べ年間100時間近く外壁が雨に濡れる(B点)とのこと。           f:id:tanegon:20130202224214g:plain

 吹き付け断熱での雨の侵入を恐れている者としては、雨仕舞の点からしても軒の出を深くしたいものです。また、雨の濡れることで外壁も痛みやすくなります。周囲の住宅で建売の場合に軒の出が浅いものが多く、数年経つと外壁に雨垂れの跡などの汚れが目立っています。

 また、軒の出が深いことは夏の暑さにも有効とのことでして、下図の様に夏の日差しが部屋に入り込むのを防ぐことができるとのことです。最近は窓の性能が上がってLow-eガラスが当たり前になってきていますが、夏の日差しはエネルギーが大きいために窓性能だけでは完全に防げません。特に南側は軒の出が深い方が良いのだと考えました。

そういえば、最近のエコハウスと称しているものは、切妻屋根の軒の出を深くして、太陽光発電パネルを載せているケースが多いですね。)

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 ただし、「軒の出やケラバを深く」というのは理想であっても、敷地境界の問題があり、都市部だと難しいケースがあります。

 更にはローコスト系の会社さんに「出来るだけ軒の出やケラバを深く」とお願いしても、材料も手間もかかるので先ずは嫌がります。相手の会社さんが「標準60cmまで、それ以上ならオプションで対応」というなら良心的でして、なんやかんやと理屈(セルフクリーニング機能があるから外壁は汚れないとか、シーリングしているから雨仕舞は大丈夫等)をつけて断るということもあるようです。